NEC、インドで携帯電話基地局への太陽光発電システム導入可能性の調査を開始

 NECが、太陽光発電(以下、PV)と二次電池等を組合せたハイブリッド電源および、エネルギーマネジメント技術を、インドの携帯電話基地局に導入した場合の経済的効果や社会的メリットに関する調査を開始すると発表した。

 同調査は、NECが、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)の調査事業「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業 基礎事業 インド共和国における携帯電話基地局へのエネルギーマネジメント技術導入可能性に関する調査」の委託先に採択されたもの。

 同調査では、インド都市部や僻地・農村部において、基地局設備の特性や電力品質、基地局利用時間帯(24時間無停電運用の必要性)、基地局運営の経済的課題(設備投資、運用コスト)、基地局のグリーンエネルギー化への政策・制度に関する調査を行う。
 同調査の実施場所は、ハリヤナ州、グジャラート州マハラシュトラ州などを中心に、都心部、僻地・農村部の複数箇所を想定している。実施期間は、2012年3月1日から2012年5月31日までを予定している。

 インドでは、全国的な携帯電話加入者の急増に伴い、携帯電話事業者や基地局インフラ運営事業者が設置運用する基地局数が急激に拡大している。一方、インド国内では、都市部およびその近郊において、停電が頻繁に発生する電力供給が脆弱な地域や、電力供給が受けられない無電化村が多く存在する。このため、事業者は基地局を運用する電力として、ディーゼル発電機による自家発電を利用する状況が続き、運用コストとして発電機の燃料が高い割合を占めている。

 こうした状況を改善するために、PVと二次電池等を組合せたハイブリッド電源および、エネルギーマネジメント技術の導入が有効であると考えられており、今回の調査は、これらの効果やメリットなどの検証を行う。