UL Japan、太陽光発電モジュールの出力検査サービスを強化

 米国の製品安全試験・認証機関であるUL Inc.の日本法人である株式会社UL Japanは、2012年7月1日から始まる再生可能エネルギーの固定価格買取制度に向け、太陽光発電モジュールの出力検査サービスを強化したと発表した。

 同社のPV試験所(三重県伊勢市)では、太陽光発電モジュールの出力検査サービスを強化し、メーカーからの製品サンプル到着後、約3営業日で目視検査、出力測定、耐圧試験、漏れ電流試験を実施し、テストレポートを発行する。顧客の要望に応じて、耐荷重試験、降雹試験、火災試験、環境試験などを追加で実施することが可能。
 同試験所は、2012年3月、CBスキームに基づきCB試験所(Certified Body Testing Laboratory:CBTL)として認定され、IEC(国際電気標準会議)に加盟するすべての国で通用するCBレポートの発行も可能となった。

 再生可能エネルギーの固定価格買取制度は、経済産業省資源エネルギー庁再生可能エネルギーの普及・拡大を目的とした施策であり、太陽光などで発電された電力を電気事業者が一定の価格で買い取るもので、本制度の開始により、太陽光発電モジュールの需要がより一層高まることが予測される。
 発電事業者は個々の太陽光発電モジュールの発電性能により、売電収入が影響を受けるため、製品選択および採用の際には、製品の安定性とともに長期間の維持性能を重要課題とすることで、安定的な事業運営を見込める。

 太陽光発電モジュール製品の長期信頼性が注目される中、長期間にわたる環境試験の需要が高まっており、同社は市場ニーズに柔軟に対応すると同時に、日本のPV専用試験所として太陽光発電技術研究組合(PVTEC)に加入し、国際基準認証信頼性(QA)フォーラムを通じて、太陽光発電モジュールの長期信頼性の規格策定活動に積極的に参画していくとのこと。