昭和シェル石油グループ、アブダビ国営石油精製会社にCIS薄膜太陽電池を納入

 昭和シェル石油株式会社と、その100%子会社のソーラーフロンティア株式会社は、一般財団法人国際石油交流センターと、アブダビ首長国国営石油精製会社タクリールとの共同事業である製油所関連施設における太陽光発電システムの導入実験事業への参画すると発表した。
 5月22日には、アラブ首長国連邦UAE)のアブダビ首長国にて同事業の竣工式が開催された。

 国際石油交流センターは、産油国との石油ダウンストリーム部門における技術協力や人的交流を推進している機関であり、今回の共同事業は、石油供給を安定確保するために産油国との友好関係を強化したい日本側の意向と、製油所における消費電力の一部を再生可能エネルギーで賄うことで原油の輸出余力を増やしたいというアブダビ首長国側の方針が一致したことにより実現したもの。
 太陽電池パネルは、国際石油交流センターの会員である昭和シェル石油を通じて、ソーラーフロンティア株式会社がCIS薄膜太陽電池を供給した。同事業は、昭和シェル石油グループとしては、サウジアラビアに続き中東での2国目の案件となる。

 今回の太陽光発電システムは、タクリールが操業する製油所関連施設の屋上など4か所に、合計36.4kW設置されており、ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池は、高温下でも高い発電性能を発揮できるため、タクリールにおいても大きな期待が寄せられている。
 昭和シェル石油グループは、1年間に亘り設置した太陽電池の発電データを収集・分析していくとともに、今度もアブダビ首長国の製油所関連施設での太陽光発電システムの導入に参画していく予定とのこと。